午後の夢

そういえばこちらの山の上はどうしていつも雲がなくて晴れているのだろう

お湯に浸かる背後に誰かが忍び寄る

今度こそ成功させようと意気込む

いつも同じ映画を同じ席で観ている

白くて小さな蛇の舌が身体中をくすぐりわたしは声を上げる

姉弟

早くここから出て帰りたいのに荷物が片づかない

何をそんなに怖がっているのかわからないという目でこちらを一瞥して元気に帰っていく幼稚園児たち

ここは日本じゃない

最後の上映が終わった後に謎は解ける

ピアノの蓋を閉めてどこまでも下っていく